キウイキウイ

リタイアの前と後でお金に対する考え方ってどう変えていくんだろうね

くるみくるみ

将来に備えて、ポイントだけでも知っておきたいよね

とろとろ

それじゃあ、リタイアの前と後でそれぞれポイントになるお金の考え方を話してみましょうか

 日本は「人生100年時代」を迎え、「70歳代まで働く時代」になったと言う人もいます。

社会全体が高齢者を支える仕組みが疲弊している現在、「公的年金」や「企業年金」などの支給にたよるだけでは、楽しい老後を送れなくなってきています。

自分で好きな時間を過ごしたいのであれば、自分で何とかするしかありません。

「人生100年時代」を見通して、徹底して家計を戦略的に考えることが、「金持ち老後」を実現する近道と言えるかもしれませんね。

 「お金の心配がない暮らし」というのは、とてもよいものです。

お金とうまく付き合って、心豊かに暮らしていきたいですよね。

ちなみに、「老後の資金計画」では一般的に特に関心が高いのは「資金準備」「資産運用」「保険」の3つの分野だそうです。

この3つの分野のうち、「資産運用」「保険」を上手く機能させるためには、まずは「資金準備」を確実に押さえておくことがポイント。

そうすることで、「資産運用」や「保険」などのことも、さらなる余裕をもって対応することができ、よりよい成果につながっていくことになるでしょう。

何事も準備は非常に大切になりますので、まずは「資金準備」の大きな流れをつかんでおきましょう。

この記事の前半では、リタイアした後のお金についてどう考えればいいか迷っている方のために、リタイアの前と後に分けて、守るべき「原則的な方針」を検討してみます。

この記事の後半では、「老後資金の準備」をしたいと思っている方のために、「老後資金準備」を考える際に大切になる考え方をお話していきたいと思います。

この記事を読むことで、リタイア後のための「資金準備」や「資産運用」はどうあるべきかが分かり、自分の「老後の資金」について論理的に考えるきっかけにすることができるかもしれません。

「老後資金の問題」の全体像を把握できるようになり、より効率的に「老後」に備えることができるようになるでしょう。

この記事を読んでほしい人

リタイア後のお金について原則的考え方を知りたい人

リタイア前にどんな資金準備をするべきか検討中の人

老後準備のために家計の現状を把握したい人

リタイア後の資金調達の手段を知っておきたい人

老後の資金計画を節約だけで考えている人

老後の暮らしを豊かにしたい人

老後にいくら必要になるかを計算したい人

老後資金の調達方法を検討したい人

リタイア後の効率的な資金計画を予測したい人

老後資金の不足を補いたいと思っている人

リタイア後に大家さんになってアパマン経営したいときには?

リタイア前から考えておく

 日本人の平均寿命は2016年の統計では、男性が「80.98歳」、女性が「87.14歳」になったそうです。

今後、医療や介護技術の発達などにより、平均寿命はさらに延びることが予想されます。

「生きる時間が長く」なれば、当然生きるために「必要なお金も増えて」きますよね。

特に、サラリーマンは定年退職を機に、収入をめぐる状況が大きく変化します。

サラリーマン以外の方も、だいたい60~70歳を境にリタイアする事が多いようです。

さてそれでは、その時が来るまでに気を付けておくべきことは何なんでしょうか?

その時を迎えて困ってしまわないように、リタイア後の人生を見越してやっておくべきことへの「基本的な考え方」は検討しておいたほうがよさそうです。

ライフプランの安全確保!老後の不足分を補うにはどうする?

定年後に心配なこと

 日本は、2001~2006年の小泉内閣のときに、「二極化」を容認する社会構造にかじを切っています。

そもそも日本は、戦後、国民がみな中流になれる社会づくりを目指してきました。

「年金」「医療保険」「雇用保険」「生活保護」などの「セーフティーネット」を整備して、手厚くすることで格差を縮める社会を築こうとしてきたと言えます。

その結果「高度経済成長」「バブル景気」など、社会の中間層の人数が多くなることで経済的なボリュームを出し、好景気を作り出して、世界から「奇跡の復興」と呼ばれるほどの経済回復を遂げました。

ちなみに、第2次世界大戦後10年ほどの間に大戦での経済基盤の破壊を克服して、奇跡的な復興を成し遂げることができた国は「イギリス」「フランス」「ドイツ」「イタリア」などであり、中でも「ドイツ」は頭一つ分抜きんでています。

「日本」は「ドイツ」に匹敵する以上の復興を成し遂げたわけですが、その主役は「中流階級」でした。

それを、保護する政策をやめて二極化を容認したことで、日本もアメリカ型の社会構造に近くなり、企業業績や不動産価格などあらゆる分野で二極化が進みました。

2005年には、光文社から出版された「下流社会」という書籍がベストセラーとなり、「下流」という言葉が早くも広がっています。

その後、2015年になり「下流老人 一億総老後崩壊の衝撃」という書籍が出るに及んで、「下流老人」という造語も市民権を得たと言えます。

二極化は「個人の実生活レベル」でも進行していますが、もっと良くないのは「意識レベルでの格差」が広がり、それが「固定化」「身分制度化」することでしょう。

自分が「下流老人」にならないように、「できることを今のうちからしておく」ことが非常に重要です。

将来への準備が「できる人」と「できない人」の差は、老後の不安を現実のものとし、絶望的格差につながる可能性をいっきに高めます。

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資産運用についての考え方

 そうした不透明な老後を生き抜くには、「運用が可能な資産」や「運用の技術」を把握しておくことも大事になってきます。

インフレが起きると、「預金」よりも「資産運用」をした方が有利な状況になります。

預金の「利息」がほとんどつかず、インフレによる貨幣価値の下落で、貯蓄の金額はかわっていなくても価値が「目減り」するという現象が起きるからです。

「投資」にはさまざまな種類のものがありますが、老後の資産運用で「投資」に興味があるなら、まずは「小さい規模」で「資産運用」を体験しておくことがいいのではないでしょうか。

退職金や貯蓄を、リタイア後にいきなり大規模に動かして投資をすることは、リスクが大きすぎると考えて間違いないでしょう。

退職金をつぎ込んで、いきなり「投資デビュー」という話はよく聞きますが、損失を出して状況を悪化させるという話もよく耳にしますので、「資産運用をするなら必ず小額から始める」ことが失敗をしないための前提になるかもしれません。

「投資」については、「失敗しないこと」が「成功とイコール」と考えるくらいの慎重さはあってもいいと思います。

また、「投資」に興味があっても「向き不向き」ということも考慮する必要があります。

「投資」との相性は「本人の性格」でほぼ決まりますので、「すぐにアツくなる人」「短期間で大きな利益を求める人」「気になってしょうがない人」「損失に対する許容度が低い人」などは「投資」とは相性が悪いと考える方がよさそうです。

「投資」と相性が悪かったり「資産運用」が苦手であるなら無理にしなくてもよく、「預貯金」や「債権」などの元本保証があるものを中心にポートフォリオを組み立てていけばいいだけなので、あまり必要以上の心配はいりません。

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可能な範囲で必要な手を打つ

 大切なのは、未来の予測に一喜一憂する必要はあまりなく、「想定できる先行き」や「可能性のあるリスク」を把握したうえで、それを踏まえて「自分がどういう老後を送りたいか」を思い描くということでしょう。

それに対して「必要な手を打ち」「自分にできることをしておく」ということが、考え方の基本となります。

あくまで「やれることをやる」という、よい意味での「割り切り」は必要となってくるかもしれません。

近い将来起こるであろう「リタイヤ後の収入の縮小」に対応して、合理的に「支出の規模を減らす」ことができれば、よほど不運でない限り家計としては破綻することはないと考えられます。

直前まで収入いっぱいの生活を続け、リタイア後に急にこじんまりした生活に変化させることはかなり難しいでしょう。

それが、老後に必要なお金さえも「以前の生活レベルを維持する費用に食われる」結果をまねき、「貧乏老後」へ一直線ということになります。

50歳代は、「自分の生活の質を保ちながら、可能な限り合理的に支出の規模を小さくしていく」ことに余裕をもって手を付けられる、「最後の時間」という言い方もできそうです。

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まずは家計の現状を把握!

 そもそも、毎月いくらくらいあれば生活していけるのかを、把握することが大切です。

家計の実態を把握できれば、老後の生活環境を予想して対策が立てられます。

それには、まず「家計簿」をつけることがおススメ。

その際、あまり細かく分類を設定する必要はありません。

大切なのは「どんなくくりの費用」に「1か月どれくらい支出した」かを「総額」で捉えること。

それと「1か月の収入」および「1年を通した支出金額の推移」が把握できればいいでしょう。

ここで必要な考え方は「収入を多くする」ことよりも、支出を含めて見た「収支のプラスを多くする」ということだと思います。

年収1000万を稼ぐ人が、生活費・教育費・遊興費などの支出がかさみ、貯蓄がほとんどできていないという例も耳にすることがあります。

1000万プレイヤーなら問題ないと考えるかもしれませんが、いくら「収入」が多くても「収支」が赤字なら「金持ち老後」とはほど遠い状況に陥る可能性が高くなります。

どうしても必要な生活資金以外は「すべて貯蓄に回っている」ことが、「金持ち老後への道」になると言えそうです。

減らすと効果が高いのが、どちらかというと「変動費」よりも、毎月決まって発生する「固定費」であることは覚えておいてください。

「固定費」と言えば、現在加入している「保険」の棚卸をして「見直し」しておくことも大事でしょう。

タイミングとしては、「子供のいる家庭」は子供が自立した時点で見直し、「子供のいない家庭」もしくは「おひとりさま」は40代のうちに行なっておくのが基本。

「保険」は、「めったに起こらないが、いつ起こるか予想できず、もし起こったら自分の資産では対応不可能」なものに掛けるべきなので、

遅くとも50歳前後には一度「保険」の見直しをして、必要があれば再構成すべきと考えていいと思います。

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退職金は老後の生活費の要

 リタイア後は、仕事から解放されることが多く時間も自由になることから、「退職金」や「それまでの貯蓄」で「大きな買い物」をしたり、「大きな投資」を手掛けたりする人がでてきますが、実はあまりいいことではありません。

「退職金」や「それまでの貯蓄」を、「長年働いたご褒美」とか「余裕資金」だと考えがちですが、そうではなく、「積み立てた給料の後払い」や「老後の生活資金」と言えます。

そのため、「自分にご褒美」とばかりに「豪華な旅行」に行ったり「金額の大きな買い物」をしたりすることや、「退職金投資デビュー」などで「規模の大きな資産投資」をいきなりおこなったりすることは、避けた方がいいでしょう。

いきなり大金を手にして気が大きくなってしまい、「浪費」や「投資」「投機」などに大きな金額をつぎ込みがちですが、それらは「老後の大切な生活資金」の母体となるものなので、「ムダ遣い」や「リスク」を徹底して回避することが「心構え」として必要になります。

「投資」「運用」による収入は、老後の「資金」としては「あった方がいい」とは思いますが、「いきなり」「大きな金額」で手を出すのではなく、キチンと「研究」して「小額」から運用をしていき「値動き」や「利回り」を実際に体験してから、じょじょに金額を大きくしていく方が最終的な儲けは大きくなるのではないでしょうか。

「研究し自ら考える」【仮説】⇒「小額による体験」【検証】⇒【仮説】⇒【検証】のサイクルがしっかりできていれば、少なくとも「致命的な損失」は避けられると思います。

【仮説】⇒【検証】が上手くいって、「利回り」が十分確保でき「採算」がとれそうだという時は、「投資」「運用」の金額を大きくしていくチャンスかもしれません。

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働き続けるメリット

 リタイアした後も、何らかのカタチで「生涯現役」として働き続けることが「金持ち老後」の基本的スタンスとして重要です。

そもそも、生涯働き続ければ「老後」というものはないという考え方もあります。

仕事があれば「収入」が上積みでき「収支」が大きく改善できますし、さらに「老後」について回る「孤独」や、働くことで「心や体の健康」も得られ、いい影響が期待できます。

一般的な定年後夫婦の「公的年金では足りない金額」の平均は「年間約120万円」と言われていますので、月に10万円稼ぐことができれば、それを埋め合わせることができると考えられます。

また、働くことで自分の体調に敏感になり、結果として大きな病気の予防になりますし、社会のなんらかの役に立っていると思えることで精神面でも健全になることができるでしょう。

もちろん、仕事を通じていろいろな人と出会え、楽しい交流に発展することにもなるかもしれません。

できる限り長く働いて「収入の範囲」で生活を楽しむことができていれば、「貧乏老後」を心配することはあまりしなくてもよさそうです。

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年金をどうとらえるか

 リタイア後の代表的な資金源である「年金」ですが、仕組みとしては疲弊してきており、それだけで老後生活を十分に送ることは難しくなっています。

「年金制度」をめぐる状況は年々厳しくなってきていますが、さすがに制度自体が無くなってしまうことは考えにくく、それはないだろうと思います。

ですが、出生率の低下などで「年金」を支える世代の人口が減っているので、社会保障の仕組みを守るため、今後「年金」の「支給額の減少」や「支給開始年齢の繰り下げ」などは、まだまだありそうですね。

リタイア時期を60歳前後とするなら、平均寿命が延びている現在ではリタイア以後10年~30年くらい、「人生100年時代」を考えると、長ければ40年ほど「老後生活」が続くことになるかもしれません。

年々「若い頃より動けなく」なっていき「収入も減っていく」中で、少ないとはいえ貴重な「定期的収入源」になりますので、できるだけ満額受け取れるようにキチンと年金保険料を支払っておくことは大切になります。

そのうえで、公的年金の「おトクな受け取り方」を選べることも知っておきましょう。

公的年金は、通常は「65歳」から受け取ることができますが、それより早く受け取る「繰り上げ受給」や、それより遅い年齢で受け取る「繰り下げ受給」も選ぶことができます。

「繰り上げ受給」は、1か月あたり「0.5%の減額」、「繰り下げ受給」は1か月あたり「0.7%の増額」となります。

仮に「70歳」で年金受給開始を選択すると、年間の年金支給額は「42%増額」となりますが、健康状態によっては受け取れる期間が短くなるかもしれないリスクがあります。

「81歳」まで長生きすれば、普通に「65歳」でもらった時よりも、総額で多くなり「おトク」と言えます。

長生きできる自信があれば、チャレンジしてみてください。

なお、「68歳」まで受給開始を待てば、「約25%増額」されるので、一般的に夫より長生きする妻の年金額を増やし、夫の死後の妻の「年金収入」を増額して確保しておくという考え方もあります。

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節約より無駄な出費を減らす

 リタイア後に急にこじんまりした節約生活に変化することはかなり難しいと以前の記事で書きましたが、「無理な節約」はかなりのストレスとなり結局は長続きしません。

「リバウンド」を起こして、生活費が増えてしまい「貧乏老後」へまっさかさまということも考えられます。

「老後経済」は「ムダな支出」を極力減らすことが効果的になります。

特に人付き合いに関しては「恥」も「外聞」も「義理」もすてて、可能か限り「シンプルな関係」にすることが、無駄な出費を抑えるコツになります。

「収入の確保」だけでなく、「支出の合理化」もあわせて考え、「収支をプラスにする」ことに徹することができれば、お金の心配はそれ程しなくてもいいということになります。

特に「老後」においては、「ムダな支出」を徹底的になくし「家計をシンプルにする」ことが大切になってきます。

「ムダな支出」をなくし1か月の支出を大幅に減らすことができれば、その削減の成果は「収支のバランス」というカタチで安心をもたらしてくれるでしょう。

この記事の前半のまとめ

老後の生活を自由な時間にしたいのであれば、お金の準備をリタイア前から考えておく

経済的な二極化が激しくなっており、「資産運用」の重要性が高まっている

大切なのは「必要な手を打つこと」と「自分にできることをしておくこと」

「現状把握」の上「退職金」「勤労」「年金」などの各収入のポイントを押さえて管理運用していく

老後経済は、節約して切り詰めるのではなく、「ムダな支出」を洗い出して減らすことが大切

マロンマロン

老後はお金の心配がない生活がしたいよね~

ココアココア

どれくらい足りるか足りないかが分かっていれば、ある程度準備ができそうだね

とろとろ

じゃあ、老後の資金準備の全体像についてお話してみるね

他の方法でも予測してみる

 老後にいくらくらいの資金が必要になるのかについて、さらに別の計算方法で計算してみると、視点がより多角的になるかもしれません。

「年金の減額」「消費税率のアップ」「社会保険の負担率上昇」など、心配なことも目白押しで、リタイアした後の生活がどうなるのか不安な方も多いのではないでしょうか。

老後資金が多いか少ないか、足りるか足りないかは、リタイア後の生活の質を決める重要な要素となるため、「金持ち老後」となるためにはどれくらいのお金が必要なのかを「見通しを立てる」ことが非常に大切になってきます。

そのためにも、老後に必要な資金の「可視化」がポイントとなります。

ところで、老後に必要になる資金のもっとカンタンな算出方法はないのでしょうか?

「旅行費用」に年間いくらで、「食費」にいくらと当てはめて金額を積み上げてみても、家庭によって、あるいは時期によっても違ってきますし、そもそも家計の規模が違うため、苦労して計算したとしても「これでいいのかな?」と心配になります。

そんな時におススメなのが、「総額」から老後資金を把握する方法。

この計算は、「リタイアしても、その直前の生活レベルはすぐには変えられない」ということが前提になっています。

計算式は以下の通りになりますので、一度計算してみるとわかりやすいと思います。

老後資金(総額)の計算式

■(リタイアする前年の年収)×(支出が縮小する規模「0.7」)×(老後に生きる想定年数)
=(老後に必要となる生活資金「総額」)

この中で、(支出が縮小する規模「0.7」)は「目標代替率」と呼ばれ、生活費を老後生活の移行後にどれくらいの水準に抑えられるかを示しています。

統計上、一般的な規模の家計でおおよそ「平均7割」という数字が出ていますが、年収が高い家庭は「6割」、年収が低い家庭は「8割」として計算しても問題はないでしょう。

年収規模からみているため(リタイアする前年の年収)となっていますが、「リタイア前年の年間生活費」に置き換えても構いません。

現状の自分の「年収」もしくは「年間生活費」から予測するか、または、とりあえず現状のまま推移すると考え、現在の「年収」もしくは「年間生活費」を当てはめてもいいでしょう。

(老後に生きる想定年数)ですが、これは「平均寿命」を元にした「予想寿命」から「自分の現年齢」を差し引けばいいのですが、「平均寿命」というのにはちょっと注意が必要です。

「平均寿命」を単純に考えれば「真ん中」なわけですから、「上半分」の人はそれ以上の年齢まで生きる可能性があるということになります。

寿命を短く見積もり過ぎると、それで立てた「資金予想」は「資金ショート」となる可能性が高いので、健康に自信がある人は「5~10歳」くらい足しておくのがいいようです。

いったいいくら要る?

 上記の計算方法以外にもネットや書籍などを見ると、さまざまに老後資金必要額が算出されています。

どれも基本的には、

老後資金計算の基本パターン

「老後に必要な費用の月額」×「12か月」×(「予想寿命」-「自分の現年齢」)

という式になっているようですが、ちょっと大雑把すぎるのか算出金額はずいぶん違います。

それらによれば、老後に備えるには「退職金を含む3000万円の貯蓄」とか、ゆとりのある生活を望むなら「4000万円の自己資金」が必要だとか、夫婦2人の場合は「約8000万円」は要るとか。

また、例えば65歳から90歳まで25年間生きると仮定し、月25万円の暮らしていくとしたら年間300万円になるため、300万×25年=7500万円となり、これに家のリフォーム(約500万)や介護費用(約500万)、交際費(約500万)などを加えて「約9000万」で、少し余裕をみて「約1億円」という試算もあるみたいです。

そのほかにも、2015年3月に行われたアンケートで「定年・退職後に必要なおカネはいくらくらいだと思いますか?」という質問をしたところ、「男性は5210.6万円」「女性が4237.9万円」「全体では4978.2万円」という回答があったといいます。

これは「1人あたり」の金額ですので、アンケートから考えると、夫婦で「1億円」くらい必要になりそうです。

いろいろな金額が老後に必要であるとされていますが、少なく見積もることは避けたいですし、多く見積もり過ぎてもそれを確保するために老後の過ごし方に影響が出てしまいそうですね。

我が家は大丈夫のか?

 「老後に必要となるお金」が、自分たちの「貯蓄」や「年金」などで、どれくらいまかなえるのかという漠然とした不安を取り除くには、まずは「老後に必要な資金」をしっかりと把握することが大事です。

一般的に、勤労していない高齢者の生活費は現役時代より「2割」ほど低くなるだけだそうです。

仕事にかかわる出費は減りますが、生活費はほとんど減らず、支出内容はほとんどが生活費であるため、だいたい現役時代の「7割」くらいになるとか。

このことから、「老後に必要な資金総額」だけではなく「年額」や「月額」を算出する際にも、先ほど紹介した計算式がそのまま使えますので、ぜひご自分の「老後資金の目安」に使ってみてください。

老後資金の必要額算出

■(リタイアする前年の生活費「年額」)×(支出が縮小する規模「0.7」)
=(老後に必要となる生活資金「年額」)

■(リタイアする前年の生活費「月額」)×(支出が縮小する規模「0.7」)
=(老後に必要となる生活資金「月額」)

こうして算出した「老後に必要な資金」から、「不足分」を割り出し、その「不足分」を老後の資金源で埋め合わせる必要があります。

調達方法を考える

 必要な老後資金をどのようにまかなうかは、大雑把に5つの要素に分けて考えると、分かりやすいかもしれません。

5つの要素とは「年金」「勤労収入」「貯蓄」「個人資産運用」「生活費レベルが安い地域への移住」です。

この中でポイントとなるのは「勤労収入」で、現役時代に比べて収入金額は減るとしても、働くことを続ける限り「よい資金サイクル」を作ることができます。

「勤労収入」を得ることで「年金」に手取り分を上積みできるし、「年金」の受給開始年齢を遅らせることができれば年間の受給額を増額できます。

「余剰分」は「貯蓄」に回すことができますし、資金的なゆとりがあれば「個人資産運用」も余裕をもってできるでしょう。

「取り崩す一方」ではなく、「個人資産」が減っていくスピードを遅らせたり、「貯蓄」しながら「運用」もすることができるかもしれません。

長生きを「資金リスク」「健康リスク」「孤独リスク」と捉えるなら、働き続けて「老後を短くする」ことはリスクへの最大の防御線となり、対抗策ともなると言えます。

もう1つ注目したいのが、生活費レベルを下げるための「地方への移住」「海外への移住」です。

「増やす発想」ではなく「減らす発想」ですが、必要な老後資金自体を下げることで「収支のバランス」に余裕を持たせようというもの。

これは結構有効な手段で、衣食住にかかる費用を劇的に少なくすることができ、「生活費の圧縮」がカンタンに実現可能なようです。

先ほど算出した「老後に必要な資金」から、金額が比較的はっきりしている「年金」の金額を差し引けば「不足分」がわかるので、その「不足分」をその他の4つの要素で補うことになります。

「不足分」の埋め合わせは「長く働き」「必要な生活費を小さくする」のが「金持ち老後」の基本ですが、「年金」以外の4つの要素をどういうバランスで組み合わせるかが腕の見せ所となるでしょう。

 

老後準備の流れ

 ここでもう一度おさらいしてみますが、老後の「資金準備」については何も難しく考える必要はなく、次のように順に考えていきます。

資金準備の流れ

1:家庭の「資産」と「負債」の現状をはっきりさせておく

2:将来にわたる「収入」と「費用」を把握しておき、老後の毎月の必要金額を試算

3:老後に足りなくなる金額をはっきりさせる

4:資金の不足分をどうするかを検討する

このように段階を踏むことで、足りない金額をはっきりさせ、その対応策を具体化できることで、漠然とした不安を解消することができそうです。

複数の方法で現状把握

 家計の「現状把握」に重点を置いて書いてきましたが、この項ではそれらとは少し違う方法もご紹介しましょう。

企業が決算時に作成する書類の1つに「貸借対照表(バランスシート)」というものがありますが、このカタチに自分の「資産」と「負債」を落とし込むことで、我が家の現状が一目瞭然になります。

ここでいう「負債」とは、「借金」のことだと考えてください。

まず、ノートなどの真ん中に一本「直線」を引き、左側に「資産」を記入し、右側に「負債(借金)」と「資本(純資産)」を記入していきます。

「資産」部分には、【預貯金】【株式】【債券】【手形】【投資信託】【生命保険】【不動産】【自動車】【宝石】【絵画・美術品】【骨董品】【金地金】など、お金に換金可能なものすべての「項目」と「金額」を記入します。

その時、「金額」は「購入金額」ではなく「売却可能金額(時価)」を記載します。

「保険」などの場合は「解約返戻金」を記載しましょう。

「負債(借金)」部分には、【各種のローン】【カードローン】【クレジット・カード未払金】【家族や友人からの借金】など、返す必要があるものすべての「項目」と「金額」を記入していきます。

ここでも、「金額」は「借りた金額」ではなく「利子を含めた返済しなければならない金額」を記載します。

そして、「資産」の「合計額」から「負債(借金)」の「合計額」を引いた金額を、右側の「負債」部分の下に記載します。

この金額が現時点での「資本(純資産)」であり、「本当の財産金額」です。

「資産」は「見かけ上の財産金額」ということになります。

たとえ、「見かけ上の財産」が多くても、「借金」が多ければ「純資産」が「少ない」か「マイナス」ということになり、老後資金の不足が明らかになるかもしれません。

正確な現状把握は具体的な対策には欠かせないものです。

面倒がらずに早めにこの作業をしておくと、有効な手をそれだけ早めに打てることにもなるでしょう。

足りない金額を予想!

 次に、「毎月の必要金額」を計算します。

これも以前の記事で取り上げましたが、ここでも少し違う方法を記載しておきましょう。

ノートなどに、「費用」を「毎月かかるもの」と「年間で考えるべきもの」とに分けてリスト化して、「金額」を書いていきます。

「費用」のうち「毎月かかるもの」は、【食費】【家賃】【水道光熱費】【通信費】【生命保険料】【交際費】【健康保険料】【国民年金】【医療費】【交通費】【ガソリン代】など。

「年間で考えるべきもの」には、【自動車保険料】【火災保険料】【旅行費用】【修繕費】【固定資産税】【所得税】【服飾費】などになるでしょうか。

こうして書き出した「毎月かかる費用」と「年間で考える費用」の合計を出し、「年間の必要生活費」と「毎月の必要生活費」を算出しましょう。

必要生活費の算出

■「毎月かかる費用」×12+「年間で考える費用」
=「年間の必要生活費」

■「年間の必要生活費」÷12
=「毎月の必要生活費」

ちなみに、夫婦2人の老後生活における「最低日常生活費」の「平均」はおおよそ「月22万円」という統計があるようです。(生命保険文化センター「生活保障に関する調査」)

生活のゆとりのための出費上乗せ額は「10~15万円」くらいと考えると、約「32~37万円」が「毎月の必要生活費」の目安と考えていいかもしれません。

ただし、「毎月の必要生活費」は人によってかなり金額が違うので、統計の数字はあくまで参考程度で考えたほうがいいようです。

そのうえで、前項で計算した「資本(純資産)」と「退職金」「年金」を加えて「現状の純資産」から考えたおおよその「老後資金」と「老後資金の過不足」を算出します。

いつ死ぬのかが問題となってきますが、計算上は厚生労働省発表の「平均余命」を基準にするといいかもしれません。

これによれば、男性はだいたい「82~85歳」、女性は「88~90歳」くらいまで生きることができそうです。

もちろん、別の統計の数字を使用しても構いませんが、余命を多めに考えておいた方がいいでしょう。

以下の式の「年金受給年数」「リタイア後の余命」はそれを目安に設定します。

老後資産の過不足を算出

■「資本(純資産)」+「退職金」+「年金年額」×「年金受給年数」
=「現状の純資産からみた老後資金」

■「現状の純資産からみた老後資金」-「毎月の必要生活費」×12×「リタイア後の余命」
=「老後資金の過不足」

「老後資金の過不足」がプラスなら問題ありませんが、マイナスの場合はリタイア予定までどれだけ期間があるかを算出し、「リタイアまでの年間の貯蓄必要額」を計算して、年間の貯蓄目標を把握します。

リタイアまで必要な年間貯蓄額

■「老後資金の過不足」÷「リタイア予定までの年数」
=「リタイアまでの年間の貯蓄必要額」

この数字をもとに「収入」や「生活費」などを見直して、「資本(純資産)」を増やし不足分を補うことを検討していきます。

不足分をどう補うか?

必要な老後資金をどのような方法で補うなうのかは、大雑把に5つの要素「年金」「勤労収入」「貯蓄」「個人資産運用」「生活費レベルが安い地域への移住」に分類できます。

こままでの計算で「年金」「貯蓄」は計算に入れていますし、「生活費レベルが安い地域への移住」は難しいと仮定すれば、残る「勤労収入」と「個人資産運用」の2本柱で不足分を埋め合わせる必要があります。

要するに不足分を補うには、リタイア後の「再就職」や「個人事業主」「起業」による収入は積極的に考えた方がよく、

特に「再就職」公的年金の支給開始年齢の引き上げに伴って、「定年の引き上げ・廃止」「再雇用制度実施」などが行われる例が増えてきており、以前に比べて60歳以上の高齢者が働きやすい環境が徐々に整ってきているようです。

例え年収が下がっても、かなり不足分を補えますし、社会との接点を持ち続けることにもなるほか、身体を動かすことも増えることから健康増進にもつながっていきます。

65歳になるまで、下がった分の給与を補填してくれる「高年齢雇用継続給付」という公的制度もありますので、給付条件が満たせれば積極的に申請してみましょう。

ただし、この給付金は「老齢厚生年金」を同時にもらうと、「老齢厚生年金」が減額になってしまうので要注意です。

いずれにしても、この制度を使う場合はハローワークや年金事務所などに「自分の場合はどうか」と聞いてみた方がいいかもしれません。

【「高年齢雇用継続給付」について調べてみる】⇒Yahoo!

また、「個人資産運用」については、不足分を補う方法として有望ではありますが、「元本割れ」をして資金をかえって減らしてしまう危険性が常にあります。

「老後資金の不足分補填」という視点で考えると、「一攫千金」ではなく「少しずつ地道に利ザヤ」を取っていくのがポイントです。

投資するモノによっても違いますが、通常は「年利3~5%」の利回りが普通ですので、よっぽど大きな金額を投資できなければ思うように増えてはくれません。

「一度に大きなリターン」を狙って勝負したり、「少しでも早くリターン」を確定しようと焦ったりすれば「致命的な損失」をする可能性も高くなっていきます。

「大きなリターン」「早いリターン」を求めるとどうしても「ハイリスク」になることを、常に念頭に黄いて「慎重な運用」に徹した方がいいでしょう。

また、高齢者を狙った詐欺事件が頻発しており、それによって大事な「老後資金」に打撃を受ける例も後を絶ちません。

投資詐欺では「ローリスク・ハイリターン」をエサに、さまざまな金融商品や事業投資を勧められますが、「ボロい儲け話」は絶対にないと思って冷静に対応するのがよさそうです。

「資産運用」は、一般的には「ハイリスク・ハイリターン」「ミドルリスク・ミドルリターン」「ローリスク・ローリターン」のいずれかとなります。

リスクを取ってもいいのは、「ミドルリスク・ミドルリターン」までで、それ以上の「ハイリスク」は危険となります。

「的確な判断」と「資金コントロール」「リスクマネジメント」によって、「元本割れ」を防ぎながら「お金がお金を生む」というスタイルを形作ることができれば、「老後資金」の不足分を上回る補填ができるかもしれませんね。

「勤労で稼ぐ」+「運用で増やす」というスタイルを取り込んだ「ライフプラン」こそが、「貯蓄」を増やし「老後資金」の不足分を解消すると言えそうです。

この記事の後半のまとめ

老後の資金計画の第一歩は「資金準備」について見通しを立てること

老後資金の必要額を概算でいいので可視化しておくことが大切になる

老後資金の必要金額がはっきりと分かれば資金調達が考えやすくなる

老後資金の算出方法はいくつかあるので、別の方法でも算出してみると、より立体的になる

必要額の不足分は「勤労」+「資産運用」で補うことを基本路線として考えたほうがよい